2012年01月05日

品質不良改善シートとは?

品質不良改善シートとは? - 品質管理研究所 -

今回は、製造現場の日々の品質改善に活用できる
『品質不良改善シート』をご紹介します!

製造現場では、品質の課題があふれています。

実態を客観的に把握するためには、定量的な数値で問題を理解し、
「手で考える」ことが求められます。

今回は、忙しい現場の生産担当の皆さんや品質管理の皆さんが、
現場で毎日集計したデータの確認や改善を進めるために活用できる

「品質不良改善シート」を無料でダウンロードできるようにしましたので、
うまくアレンジして、ご活用いただければうれしくおもいます。


まずは、こちらをご覧頂き、イメージをふくらませて頂ければ幸いです。


■ 「品質不良改善シートサンプル」について、下記をまずはご参考に!

品質不良改善シート


※EXCEL版の「品質不良改善シート」のフォーマットは、末尾で無料ダウンロードできます!



【3つの簡単な活用術】

@自発的な改善の種
品質不良モード別に現場の担当者が毎日不良発生数を記載していきます。

品質不良改善シートを製造現場にはったり、PCでうつしだして管理するのがおすすめです。

日々の品質状況を現場の担当者自ら把握し、見える化によって情報を共有し、
現場の自発的な改善を促すことにつながります。


このような見える化で、社員が提案型の品質改善をするきっかけをつくることが大切です。


A重点指向による改善

製造現場の問題で、全体の中でどんな問題がどれだけ発生しているのか、
どの問題を優先的に改善すればより効果的か、パレート図のように品質不良項目を
具体的にして、重点指向の考え方で改善を効率的に行うことができます

問題に対する改善アクションを明確にして、その効果を日ごとに確認し、
問題の改善効果までしっかり確認することが大切です。


B品質報告資料との一体化

現場での実務と離れて、品質関連書類をつくることに時間がかかり
現場での改善時間が減ってしまっているとお悩みの方も意外と多いのではないでしょうか。

この品質不良と改善情報を品質資料としても、そのまま活用できます。

品質会議の説明資料づくりなどのために時間がなく改善できないとなっては本末転倒です。
現場の品質の改善に加え、月ごとに歩留りとあわせることで、
報告用の資料にそのまま展開して活用するのが、おすすめポイントです。


【品質不良改善シート(無料ダウンロード)】

品質不良改善シートのフォーマットのダウンロードは、こちらからどうぞ!


ひらめき品質不良改善シート(Excelフォーマット)


ひらめき品質不良改善シート(PDFフォーマット)


ぜひ、皆様の会社にあった形で、アレンジしていただければ幸いです。



【関連記事】
歩留まり改善とは?
Fコストとは?
品質確保にかかせない「引き継ぎ」とは?
品質改善の思考法 『PDCAサイクル』
改善4原則「ECRS」とは?
品質目標とは?
War roomとは?
品質管理研究所サイトマップ

posted by かおる at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 品質改善

2011年12月18日

品質管理者が知っておきたいフリーソフトR

品質管理者が知っておきたいフリーソフトR
(2011年12月18日)品質管理研究所


品質改善のために、現状の把握や問題の原因を定量的に把握したりするため、
統計解析や多変量解析などの手法が活躍します。

高度な分析機能は、Excelでは十分対応できていない反面、
統計解析ソフトを導入しようとすると、多額な費用が発生するため、
なかなか現実的には、解析が難しいのが実態ではないでしょうか。

しかし、実務上では問題を解決するために、
統計ソフトを活用した解析が必要なこともあります。

そんな手助けをしてくれるソフトが今回ご紹介する
フリーのソフトウェア R (アール)です。

Rは、世界中の研究者が活用するオープンソースの統計処理ソフトウェアで、
進化し続けているソフトウェアでもあり、

品質管理や統計解析に関わる高度な機能を無料で自由に活用できる点が、魅力的です。

2011年の日経品質管理文献賞では、関西大学商学部の荒木孝治先生の
Rを活用した統計的品質管理、多変量解析、実験計画法に関する本が選ばれていることからも、Rは、ぜひ、知っておきたい品質管理、統計解析のソフトウェアです。

【2011年日経品質管理文献賞】
@「フリーソフトウェアRによる統計的品質管理入門第2版」
A「RとRコマンダーではじめる多変量解析」
B「RとRコマンダーではじめる実験計画法」

  

荒木 孝治 編著 (関西大学 商学部 教授) 発行所:株式会社日科技連出版社

荒木先生から「RとRコマンダーではじめる多変量解析」について、
教えていただく機会があり、実務でも品質改善のため活用したことがあり、

ソフトウェアを使いこなすためには、多少の勉強は必要ですが、
高度で多機能な解析機能が盛り込まれているので、大変おもしろいツールです。


■ Rのインストール方法
Rのインストールの方法は、Bakfoo.comさん の動画でわかりやすく説明されています!

・ Bakfoo.comさん http://www.bakfoo.com/atmarkit.html

基本的には、インストールサイトからソフトウェアを
ダウンロードして、実行することで簡単に導入することができます。

■ QC7つ道具の機能
QC7つ道具の機能をもったRcmdrPlugin.QCtoolsのダウンロードも紹介されています。

・関西大学商学部 荒木孝治先生 http://www.ec.kansai-u.ac.jp/user/arakit/

■ R リンク集
Rによる統計処理 リンク集として、青木繁伸先生がたくさん紹介されています。

・群馬大学社会情報学部 青木繁伸先生 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/link.html


このような高機能なソフトウェアを使いこなすためには、
書籍などで例示される問題を解きながら、正しい使い方をマスターしつつ、

品質管理上の問題と、それを解決するためのソフトウェハの解析機能を明確にして、
ソフトウェアを手段として、活用することではないでしょうか。

品質問題を効果的に解決するために、
このようなすばらしい無料のソフトウェハも活用して
改善のきっかけにして頂ければうれしい限りです。


posted by かおる at 16:34| Comment(6) | TrackBack(0) | 品質改善

2011年12月10日

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」 -品質管理研究所-


品質を高めるためは、
どのような視点で物事を捉えればよいでしょうか。

自然の生き物の3つの目、
「鳥の目」「虫の目」「魚の目」
でシンプルに考えてみましょう。


@「鳥の目」 
鳥は、大空をとび、地上を大きく眺めることができます。

鳥の目のように、
「全体を俯瞰して状況を的確に把握する」視点
が大切です。

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」

物事に取り組むときは、
その仕事は、どんな目的や価値があるのか、
お客さんや仲間にとってどんな影響があるのか、
全体の仕事の中での位置づけを十分理解し、大局を把握することが大切です。


・お客さんがほしいものは、どんなものでしょうか。
・最終のお客さんは、目の前のお客さんだけでしょうか。
・お客さんのお客さんがのぞんでいることを理解できるているでしょうか。
・本当に今優先して取り組むべきことはなんでしょうか。
・忙しさにおわれて、本当に大切なことがおろそかになっていないでしょうか。
・現在、企業がおかれている経営環境がこれからどのように変化していくのでしょうか。
・優先的に改善すると効果があるボトルネック(課題)はなんでしょうか。
・作業者は最終製品を理解し、部品を組み立てることができているでしょうか。
・後工程で作業しやすいように、どのようなことに配慮すればよいでしょうか。
・検査員は、前の製造工程でどの部分が不良になりやすいか理解しているでしょうか。

経営者層や工場長は、まさに、俯瞰的にみることが仕事です。

また、現場の作業者こそ、この鳥の目で仕事をすることが成長の鍵になります。

担当職務の2つ、3つ上の役職になった気持ちで、日頃から仕事にとりくめば、
おのずと、鳥の目で見えてくるのではないでしょうか。


また、鳥のように空を自由に飛べる役職ではなくとも、

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」

木々が生い茂るジャングルの密林の中で高い木にのぼり、
社員が目指すべき方向を体で指し示すような現場のリーダーシップを
実践することもまた、魅力的です。


A「虫の目」
虫は、複眼でさまざまな角度で広い世界をみています。

虫の目のように、外敵をすばやく察知して、小さい体で生きぬくために、
「様々な角度から、現実の小さな変化をよみとる」ことが大切です

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」

・製造現場で、現物をみて、現実を把握する3現主義の基本ができているでしょうか。
・現場の声に耳をかたむけ、異なる視点から課題に対する解決策を見出しているでしょうか。
・数値に抽象化されたデータを見て理解しているだけで、行動がおわっていないでしょうか。
・直接現場で品質課題を肌で感じとっているでしょうか。
・自分の目でみた現場の問題点をもとに、改善につなげられているでしょうか。
・他の類似製品の不良にふれて、製品の不良を未然に防げているでしょうか。
・作業や検査手順が手順どおりに継続して行われているでしょうか。
・設備が量産によりだんだん磨耗してきていないでしょうか。
・大切な従業員の健康管理や日々の体調管理に気を配っているでしょうか。

現場ではたらく方々が、日頃大切にすべき視点が、虫の目です。
周りの生きた情報を取り入れて、品質改善に活かすことが求められます。


鳥の目をもつ経営者や工場長自らが、現場に接し、
虫の目で、直接、状況を把握して、社員とのコミュニケーションを図ることも非常に大切です。

優れた経営者は、現場のことを作業者以上に理解しています。

経営者自ら、毎朝、現場を周り、問題を把握することはもちろん、

交代制の社員に対しての訓示など、同じ話であっても、
シフトごとに、直接経営者が顔をあわせた中で説明したり、

毎日現場の作業日報に目を通すなど小さな変化をすこしでもよみとろうと
さまざまな努力をしている姿勢には、感銘をうけます。

経営者として、当然のことかもしれませんが、
続けることは、なかなかまねのできることではありません。


B「魚の目」
魚は、自然の海や川の中でたくましく生きています。

魚の目のように、潮の満ち干きや川の激しい流れを感じ、
空や海からの外的からも身を守ると同時に、自らもえさを探すように、
「世の中の変化、市場の顧客要望や品質要求の変化、製造環境の変化などの流れをよみとる」ことが大切です。

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」

・短期的な目先の利益に追われず、長期にわたる信頼性や品質を重視できているでしょうか。
・お客様が望む品質が、常に変化し続けていることが把握できているでしょうか。
・製造現場の変化点に目をむけ、現場を管理できているでしょうか。
・季節により製造環境や保管環境が変化することで品質問題が発生する恐れはないでしょうか。
・不良の推移や歩留りの推移はタイムリーに測定されているでしょうか。
・突発的不良と傾向的不良を意識して改善できているでしょうか。
・不良が発生するメカニズムを理解した上で、再発防止の改善が実施できているでしょうか。
・不良の対策に対して、同じ製品をつくる別ラインや別の工場に水平展開できているでしょうか。
・製品が市場で使われる際の流れを理解した上で、品質確認試験が計画されているでしょうか。

「虫の目」は、ボトムアップ的で現場の実態が詳細に見える反面、
近視眼であるため全体が把握しにくい特徴があります。

「鳥の目」では、トップダウン的で全体を把握できる反面
現場の詳細まではつかみにくい特徴があります。

その両者の特徴の欠点を補い、
詳細(ボトムアップ)と全体(トップダウン)をつなぐ役割を果たしてくれるのが、
変化や流れを把握する「魚の目」といえます。



今回は、生き物に学ぶ3つの視点、
「鳥の目」「虫の目」「魚の目」をご紹介しました。


日頃忙しいみなさんにとっては、
目先の仕事におわれ、虫の目で精一杯になりがちです。

もちろん、実践的で大切な実務の能力は向上しますが、
最終ゴールまでの道筋が時として見えにくくなり、
最終成果に繋がりくいことも事実です。

最終的なお客様によろこんでもらえるように、

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」の視点とのバランスをとり、

多角的な視点で品質を高めることについて、
改めて考えるきっかけになればうれしい限りです!



【関連記事】
品質改善の思考法 『PDCAサイクル』
納入部材の品質不良、改善方法とは?
歩留まり改善とは?
改善4原則「ECRS」とは?
posted by かおる at 00:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 品質改善