2012年06月16日

品質不良の削減!品質不良マップとは?

品質不良の削減!品質不良マップとは? - 品質管理研究所 -


品質不良を削減するためには、何をすればよいでしょうか。

多くの企業では、どこの工程でどんな不良がどれだけ発生したか
日々データを取得し、改善に役立てています。

しかし、品質不良が、製品のどの部分(部位)で発生しているか、
現場できちんと記録に残して、不良内容を分析し、
改善に結び付けている企業は意外と少ないものです。

今回は、不良の原因を追究し、
効率よく改善を図るために活用できる『品質不良マップ』をご紹介します。


無料フォーマットをダウンロードできるようにしていますので、
うまくアレンジして、ご活用いただければ幸いです。


■ 品質不良マップ フォーマット

品質不良マップ


【品質不良マップ(無料ダウンロード)】

■ 品質不良マップのダウンロードはこちらからどうぞ!

ひらめき品質不良マップ フォーマット(Excel)

ひらめき品質不良マップ フォーマット(PDF)


品質不良マップは、工程中で発生した不良に加え、
不良の発生位置を記録し、品質改善に結びつける実務ツールです。

いつ(WHEN)、どこの工程で(WHERE)、どんな不良(WHAT)が、
『製品のどの部分』で、どれだけ(HOW MACH)発生しているか?を明確にします。


どの部分に不良が発生しているかという情報は、
品質不良の改善の大きなヒントとなります。


<品質不良マップの作り方>

品質不良マップを活用した改善

(1)製品概略図の貼り付け
 チェックシートに、製品の概略図(図面や模式図)を貼り付け、
 生産現場で図面に直接チェックできるようにします。

(2)不良項目の列挙
 製品の品質不良の多い項目を列挙し、多い順から順番に記載します。

不良については、作業者の主観的な判断で不良モードが違わないように
あらかじめ不良項目を統一しておき、
チェックシートにも明記して、選択できるようにしておくことがポイントです。


また、不良を区別する作業者がかわることで、不良項目の認識がずれてしまわないように、

キズの不良なのか、汚れの不良なのかなど、
見本となる不良写真を基準書にもりこみ、不良の認識をそろえる教育も大切です。

製品によっては、特異的な不良は、新たに不良の名前をつけて、
社内で統一的なネーミングをすることもおすすめです。
ぜひ、不良品の『名付け親』になりましょう。


<品質不良マップの使い方>
(1)品質不良マップへの記入

品質不良マップに、特定の工程でどんな不良項目が、いつ、発生したかを記入し、
下記のような図面の不良部位に印(×)をつけて、問題箇所を記録に残します。


品質不良マップと製品概略図


(2)不良項目のチェック

生産に支障の出ないように、現場で即座にチェックすることが大切です。

作業中のミスなど、不良発生の原因に気がついている場合は、
即座に改善をすることはもちろん、原因や不良の理由などを記録しておけば、
その後の改善の水平展開にも結びつきやすくなります。

不良に対する気づきと改善提案、前工程へのフィードバックをうながす「しかけ」になります。


特定の作業で発生させた不良は、
他の社員や未来の社員がミスをする可能性のあることであり、
個人の失敗を組織としての失敗として共有し、改善を図ることがポイントです。

もちろん、現物の不良品は、良品と混じらないように
赤箱や赤棚に不良品をいれて、識別することも大切ですね。

不良箇所には、赤いシールをはり、
即座に不良品の箇所まで『見える化』している企業も多くあります。


後から不良を現物でも、効率よく調査できるようにすることは、もちろん、
仮に良品と一緒にまざっても、
後工程で、容易に検出しやすくなる流出防止の対策ともなります。

すぐに不良の数量を把握するために赤箱の中で、不良項目別に区切って、
後で行う確認作業を効率化する下準備などさまざまな工夫が考えられます。


(3)品質不良マップの集計と分析

このようにして集められた品質不良情報から、
どの部位でどんな不良が多発しているのか定量的に把握して、原因を追及すれば、
不良の発生メカニズムの違いや、4M1Eの改善点が浮かび上がります。


さらに、不良品として、異物付着の不良などが多い場合、
どんな異物が付着しているか異物を採取しておき、
分析できるようにしておくこともおすすめです。


異物を継続的に採取していくと、
たくさん取れる特定の異物があることに気づくはずです。

大きな割合を占めている特定の異物を優先的に改善していけば、
重点指向でより効率的な改善が図られます。


(4)品質不良改善シートによる変化点管理

品質不良改善シートに、日々の不良状況を集計し、品質不良の変化点を把握します。
 「品質不良改善シートサンプル」の記事は、こちらをご参考に!

品質不良改善シート

【品質不良改善シート(無料ダウンロード)】
品質不良改善シートのフォーマットのダウンロードは、こちらからどうぞ!

ひらめき品質不良改善シート(Excelフォーマット)




今回は、品質不良の現物からの情報を集計分析する品質不良マップを紹介しました。

現場で、手間なく、効率よく改善できるツールをうまく活用し、
品質改善にお役立ていただければうれしく思います。



【関連記事】
歩留まり改善とは?
Fコストとは?
改善4原則「ECRS」とは?
品質目標とは?
posted by かおる at 15:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 品質改善

2012年06月07日

品質業務を効率的にするフリーソフト!『縮小専用。』

品質業務を効率的にするフリーソフト!『縮小専用。』 -品質管理研究所-


品質管理業務では、さまざまな状況を正しく伝えるために
現場の写真を撮影し、活用する事が多くあります。

そんな多くの写真の圧縮やメールでの送付の際に困ったことはないでしょうか。

品質管理とデジカメの活用


今回は、たくさんの写真を一度にまとめて、必要なサイズに
圧縮できる簡単フリーソフト『縮小専用。』をご紹介します。


大変シンプルで、フリーに活用できるソフトとして、
利便性が高いので、業務の効率化を図ってみるにはぴったりです。


『縮小専用。』

写真の縮小専用ソフト

<製作者 i-section.netさん>

※『縮小専用。』は、400万ダウンロードを越えていることが紹介されています。

※企業の情報キュリティ管理等から、ダウンロードなど、
 企業の管理ルールにもとづいて、使用することもお忘れなく!



■ ダウンロードは、こちらからどうぞ!

ひらめき『窓の杜-縮小専用』

※MACにも対応しているバージョンは、『縮小専用AIR』として、こちらで紹介されています!

ひらめき『縮小専用AIR』


<簡単な使い方>
@縮小専用のソフトを立ち上げ、縮小したい画像のサイズを選択します。
Aデジカメで撮影した画像をそのまま、上記のソフト画面のスペースへドラッグして、
ドロップ(手をはなせば)、あっという間に圧縮されます。
B写真がまとめて、縮小圧縮されてフォルダに入り、簡単に使う事ができます。


下記で動画で紹介されていますので、ご参考に!

■ 縮小専用の使い方  Gimpupさん Youtube



■ 動画マニュアル.com さん

ひらめき縮小専用。の使い方 ドラッグ&ドロップで画像を縮小する


<品質業務での活用>
品質保証や品質管理の業務では、
改善内容や現場の状況を的確に伝えるために様々な場面で写真を撮影します。

・品質問題が発生している製品の写真
・信頼性試験を行う前後の試験サンプルの写真
・試験設備や製造設備の写真
・工場監査での現場状況の写真
・品質パトロールでの改善前後の写真  

など、さまざまな場面で写真が活用されます。

デジタルカメラは、品質業務を行う上で、
情報を正しく伝え、共有するためには欠かせない必須のアイテムといえます。


デジカメの価格も低下し、1万円ほどで、購入できますので、
品質業務で必要な下記のポイントをおさえて、選んでも見るのもよいのではないでしょうか。

・手振れ補正機能があり、ぶれずに撮影できるか
・すこし暗いところでもきれいに撮影できるか
・近くのモノを綺麗に撮影できるか
・常に携帯するために、おおきく、重くないか 




パソコンを活用して、事務作業を行うことが当然になっているように

品質業務においては、デジタルカメラを携帯し、

常に現場にアンテナを張り巡らし、問題点を探しだし、
写真を撮って、情報共有し、改善を図ることが求められます。

一方で、写真データは、容量も大きく、情報をまとめて、
メールで送る際には、大容量となりやすく、

受信側で他のメールが受信できなくなるなど、
迷惑になる場合もあるため、写真データを圧縮することが求められます。


そんなときには、この『縮小専用。』ソフトを活用して、
データを圧縮して、データをうけとるひとの気持ちに配慮した
仕事のすすめ方をするのがおすすめです。

『後工程はお客様』の考え方にもあてはまるように、
日頃のCS(Customer Satisfaction)マインドへもつながるのではないでしょうか。


品質業務のあり方について、

品質目標の達成や改善はもちろんのこと、
いかに効率よく改善を図るか、新しい視点や時代のツールもどんどん取り入れて、
仕事を楽しくしていきたいものですね。



【関連記事】
品質管理者が知っておきたいフリーソフトR
品質管理研究所サイトマップ

posted by かおる at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 品質改善

2012年05月12日

品質対症療法の弊害とは?

品質対症療法の弊害とは? − 品質管理研究所 −


品質の問題がおきたときは、どのような改善をすればよいでしょうか。
問題の原因を調査し、根本的な対策を図ることが大切ですが、

実務では、根本原因の調査と対策までに時間がかかる場合もあり、
納期と品質を守るために、流出防止を図り、
お客様に良品のみをタイムリーに出荷することが求められます。


流出防止とお客様


しかし、流出防止対策は、いったん問題を解決させたように
見せてしまう対処療法(Symptomatic treatment)であり、
応急処置的な改善であることを認識する必要があります。

お腹が痛くなった時に痛み止めをのみ、
痛みを遮断し、一時的に感じる痛みを和らげることは、

根本原因を見極め、本質的に
痛みを取り除く改善を行うこととは異なります。

目先の一時的な改善は、お客様からのクレームという形では
表面上現れなくなるかもしれませんが、

実態としての問題は、残ったままで、
品質問題を改善したことにはなりません。

対処療法による改善では、いったん顕在化された問題が、
見えにくくなってしまい、改善が進みにくくなる可能性をはらんでいます。


品質対処療法と改善

一時的に症状を和らげる効果のある薬(改善)では、

継続的に服用することで、その効果が弱まってしまい、
使用量を増やしたり、より強い効き目の強いものに変化させなければ
効き目がなくなってしまうこともあるでしょう。


製造現場では、まさに、流出防止対策として、
検査をどんどん強化していくような場合が対症療法にあてはまるでしょう。


検査の頻度や手間を増やすことで、検査費用が膨らめば、
収益性も低下し、お客様に納入する製品のコストも段階的に下げられず、
生産者とお客様の両者にとってのメリットも損なわれます。

企業内部での慢性的な検査体質ができてしまえば、

製造工程での多少のミスは最後で取り除けるという思想で
『品質は工程で作りこむ』本来のものづくりの姿勢が欠如しかねません。

このような過剰な検査体質は、生産品質向上にもつながりにくい
副作用を引き起こすことでしょう。


対症療法では、問題の症状や痛みを理解し、
症状を一時的に抑えることが優先される反面、

長期的にみて、根本的な改善を行う上での足かせとも
なることがあることも認識しなければなりません。

改善は、改善でも、根本的な改善を阻害するような

悪い改善にならないように、
対症療法のメリット、デメリットも認識して、

本質的な根本対策である原因療法を講じていきたいものです。

このような問題に対する対症療法の弊害は、
品質問題に限らず、多くの企業での問題に適用できる考え方です。


解決しない問題が続く場合、このような対症療法にとどまっていないか、
いったん考えてみてみるのもよいのではないでしょうか。


【関連記事】
原因不明の不良問題を解決するには?
不良品をわざとつくるとは?
品質不良改善シートとは?
納入品質改善計画・実績報告書とは?
検査で品質は上がらない!?
虫歯と品質不良の関係?
posted by かおる at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 品質改善