2014年06月01日

工程リーダーの「準備力」とは?

工程リーダーの「準備力」とは?
(2014年6月1日)品質管理研究所


「準備」は、よい仕事をするための、あらゆる仕事の基本です。

準備力と品質

ものづくりの製造品質を維持するための「準備」は、
製造現場の工程で活躍する工程リーダー(組長さん/班長さん)の担う役割が大きいものです。

工程リーダーは、現場の品質を管理するために、
どれだけ、メンバーの仕事の「準備」状況をサポートし、チェックできているでしょうか。


安定した品質の製品を生み出すためには、むずかしいことを考えるわけではなく、
基本に忠実に、いつも、4M1Eを良い状態に整えておくことが製造品質の基礎となります。

※4M1Eとは、Man/Machine/Material/Method/Environment 5つの大切な視点ですね。

特に、人員の入れ替わりの多い海外の新興企業さんにおいては、
昇格した工程リーダーは、作業には詳しいものの、現場作業者の意識のままで、
現場のリーダーとしての自覚や教育が不足している場合も多いものです。

グローバルに活躍する多くの企業が、共通の課題としてかかえている

海外部材取引先さんや海外自社工場の製造品質不良の悩みは、
この現場の工程リーダーの「準備力」に大きく依存しているのではないでしょうか。



今回は、工程リーダーがチェックすべき4M1Eの「準備」項目について考えてみましょう。

下記の項目をチェックすることは、製造のばらつきをおさえ、
現場で想定されるさまざまな品質問題を未然に防ぐためのポイントになります。


<Environment 環境>
・設備周りの汚れの清掃、周囲の整理整頓
・設備の作業台のがたつき、作業場の破損・摩耗等の確認
・ライトのきれによる作業照度、検査照度不足確認
・温度・湿度環境の実測データ確認
・設備の安全動作・アラームの確認、安全注意喚起

<Man ひと>
・交代時の前班からの引き継ぎ内容の現場確認
・作業者さんの欠員、体調変化、様子の確認
・作業者さんの身なり確認(作業着、防止、手袋、安全靴の着用、装飾品などの禁止)
・飲食・飲料の禁止、音楽や携帯電話の禁止
・新人作業者さんの確認と現場での教育
・直近の市場品質不良・工程品質不良・部材不良の注意喚起

<Machine 設備>
・製品に適合した設備レシピの設定内容の確認
・設備設定値と実測値の確認、設備基準範囲内、ばらつき確認
・設備から異音、異常な匂い、水・オイル漏れ、煙・発熱の確認
・設備摩耗品の交換、設備オイルの補給、流量・圧力等の管理値の確認・微調整
・直近の設備異常・設備停止や不良品確認(設備異常・設備修理記録・不良記録の確認)

<Material もの>
・作業手袋の交換、不良品管理テープ、清掃用具など工程備品の準備
・検査測定設備の始業時の校正・日常点検の実施と記録
・ゴミ箱や不良品置き場の現物確認による傾向不良や変化の確認
・混入の恐れのある不必要なものや用具の除去
・生産に使用する指定部材の材料の製品銘柄・機種・ロット・数量の確認と記録

<Method 方法>
・製品機種、生産目標・歩留の計画・実績・進捗の確認
・工程検査の特性項目の管理図・実測値による変動状況の確認
・点検後、開始時の工程動作確認、製品出来栄え確認
・製造開始後の製品の出来栄え状態の監視
・休憩前後、停止前後の変化点での製品・設備状態の確認

このような項目の多くは、5S/設備/工程点検チェックシートなどにおとしこみ、
日常点検として実施することができますが、作業者さんに点検をまかせるだけではなく、
現場の工程リーダーが責任をもって、実施状況を確認することが大切です。

現場の工程リーダーが、どこまできちんと確認できているか、
1週間だけでも毎日現場でいっしょに確認してみるとさまざまなことが見えてくるものです。

どのような管理実態であるか、どこに問題点があるか、肌身で体感できるはずです。


準備力と品質

確認した中で、不足の内容を現場で直接工程リーダーに教育して、
同じ目線で品質を維持できるメンバーを育成していくことが大切になります。

そして、現場のリーダーは、次の現場のリーダーを日々の仕事の中で
育成していくことが本当の意味での「準備」になるのではないでしょうか。

現場の工程リーダーのあるべき役割について、
今後のみなさんの品質改善のヒントになれば、うれしく思います。



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posted by かおる at 01:40| Comment(2) | TrackBack(0) | グローバル品質
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