2013年12月29日

過去トラとは?

過去トラとは? 
(2013年12月29日)品質管理研究所

品質問題など、過去のトラブルのことを略して、「過去トラ」といいます。
野生のトラと同じように、過去トラは、仕事上あいたくないトラですね。

過去トラ

同じ品質問題を繰り返さないように、
過去のトラブル「過去トラ」を学ぶことが必要です。

 『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』ということばがあります。
過去の失敗経験を活かして、品質問題を未然に防ぐことができているでしょうか。

他者が過去失敗した経験、他工場で過去失敗した経験、
他の製品で過去問題になった経験、他社の失敗事例など、
どのような失敗経験や事例が、組織内に伝承されているでしょうか。

品質不良は、大きく、3つにわけられます。

@受け入れた部材不良の情報
A工程内で発生した工程不良の情報
Bお客様からの市場不良の情報

これら、一度起きた品質問題を確実に防ぐことができれば、品質は、確実に改善していきます。

過去のトラブルが企業の貴重な財産になるか、
その場限りの失敗でとどまるかは、企業の考え方次第です。



不良を不良のまま流さず、改善の種にするために、
実務では、どのように過去トラを活用すればよいでしょうか。


1)過去トラ情報の蓄積
過去トラは、EXCELによる過去トラフォーマットや
過去トラデータベースシステムで、社内登録するシステムをつくり管理します。

過去トラのデータベースの項目には、不良発生場所(部材、工程、市場)に、
過去の品質トラブル内容、問題の原因(発生メカニズム)、
発生防止対策、流出防止対策、事例資料の詳細データ保管先などを明確にして、
わかりやすくまとめて管理するのがおすすめです


過去トラと品質不良


2)過去トラの活用
過去トラを作成すると、まとめるだけで満足してしまいがちですが、
過去トラを作成したヒト以外のメンバーがいかに活用できるように工夫するかが、ポイントです。
新製品の開発では、過去トラの品質不具合事例を見直し、製品設計に不具合の改善や、
工程での作業性や製造方法加味した設計改善で、再発防止対策を施すことができます。

他工場への生産展開では、同じ品質不具合の工程での発生を防止するために、
対策を工程内におとしこむことができるでしょう。

材料不良の過去事例は、取引先の工場監査を実施する際の注意ポイントにもなります。

新人技術者さんや品質管理者さんであれば、
設計品質や工程品質や市場品質を学ぶ際の貴重な教育資料にもなります。

実務では、過去トラを確認した結果の妥当性を検証するために、
過去トラのエッセンスをぬきだした疑問形式のチェックシートを作成して、
記入回答する方法で見える化チェックすることもおすすめの方法です。


設計審査(DR)の検証の機会に、この過去トラリストやチェックシートを活用して、
技術・品質部門が相互チェックできれば、未然に問題を防ぐことに役立てることができます。


3)過去トラの更新
過去トラのデータベースは、だれが更新すればよいでしょう。いつ、更新すればよいでしょうか。

過去トラは、常に更新して、最新版を活用することが大切です。


新たなトラブルの追加運用方法についても、あらかじめ仕組化しておくことが大切です。
確実にもれなく、過去のトラブルを防止するためには、常に最新版の過去トラが、
必要なメンバーに社内共有され、閲覧活用できるように整備しておくことが必要になります。

更新には手間がかかりますが、不良を抑えることにつながるのであれば、たやすいことですね。

品質不良はおきてから対策するのではなく、おきる前に対策を。
おきてしまった品質不良は反省し、次の不良を防ぐための試金石に。



品質問題は、多くの場合、先人が、すでに失敗していることがほとんどではないでしょうか。

失敗を経験することで、ひとは成長しますが、過去の失敗を不必要にくりかえすのではなく、
高い次元のだれも経験したことのない失敗をして、成長していきたいものです。



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posted by かおる at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 品質不良
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