人間のからだには、たくさんのつぼがあります。
世界保健機関(WHO)の国際会議できめられた体のつぼは、361個もあります。

つぼを刺激することで、体の内部の臓器のはたらきを強めたり、
痛みを沈静化したり、不調を和らげたりする効果があります。
つぼとはなれた場所にあるからだの内部に対して、
作用して、バランスのくずれた症状を改善します。
五臓六腑(内臓)とつながる「経脈(けいみゃく)」、
その経脈へ刺激をあたえられる皮膚表面の「つぼ」、
からだの外と内がつながり作用するつぼのはたらきは、
私たちの体にかぎらず、工場という大きな組織にもあてはまるのではないでしょうか。
工場で効き目のあるわかりやすい「つぼ」は、経営者(工場長)というつぼです。
工場監査などを通じて、品質を改善する際には、
工場のトップと話をして、問題を共有することがかかせません。
どのように刺激を与えるかも大切です。
外部からきた工場監査員から、問題点を指摘する刺激よりも、
実際に工場で、日頃から現場で働く管理者や作業者が、
経営者に対して、日頃どのように感じているか、どのような要望があるかを
内部の声として、経営者に伝えて理解しもらうことは、たいへん効果がある刺激の仕方です。
品質改善のつぼは、もちろん、経営者のつぼにとどまりません。
企業の年齢や業種に応じて、効くつぼも、さまざまちがうでしょう。
改善しようとするポイントと異なる所に改善のつぼが潜んでいることもあるでしょう。
ぜひ、製造現場でさまざまなつぼを見つけて、刺激してみてはいかがでしょうか。
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