慢性的な品質不良に悩まされていませんか?
製品やサービスの品質は、経営者の品質に対する意識と考えがあらわれます。
そして、そのトップの考えから、社員の日々の仕事のやり方が大きく影響をうけているものです。

慢性的な製品不良や品質クレームを改善していくためには、
製品だけを見るのではなく、
むしろ、
その製品をつくるプロセス、製品を生みだす社員の仕事の品質、
経営者と社員の品質マインドそのものを高めることがかかせません。
ホンダで品質管理に35年も従事されたベテランが明かす品質に対する考え方
「品質の十戒」がたいへん参考になりますのでご紹介します。
■ 「段違い品質」を実現する現場力
品質の軸となる企業の経営者、プロジェクトリーダー、
業務の管理責任者、指導者、現場リーダーなど、
誰かと一緒に仕事をして、教育指導する立場にある方はもちろん、
サプライヤーさんや商社さんなどの外部メンバーとの仕事の中でも
常に意識しておきたいポイントが、下記の品質の10戒です。
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【戒律一】 やってるはずと言う事なかれ −タラレバ、デモシカ、ハズ、は禁句
【戒律二】 言いっぱなしにすることなかれ −指示や評価のフォローを怠るな
【戒律三】 聞きっぱなしにすることなかれ −指示、アドバイスの放置、忘れることなかれ
【戒律四】 まかせっぱなしにすることなかれ −確認、管理を怠るな
【戒律五】 やりっぱなしにすることなかれ −PDCA管理のサイクルを回して確かめろ
【戒律六】 問題の先送り、することなかれ −「日々完結」を基本としろ
【戒律七】 計画倒れになることなかれ −成功は実行したかどうかが分岐点
【戒律八】 聞き流しにすることなかれ −指示、アドバイスは無視せず活用しろ
【戒律九】 ほったらかしにすることなかれ −仕事と環境は「3S」が基本を忘れるな
【戒律十】 「やってます」に安心することなかれ −中味と精度とスピードが重要
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任せっぱなし、言いっ放し、やっているはず、先送り、など、
仕事が忙しいと、ついおろそかになりやすいことばかりです。
このような仕事のフォローアップ不足に陥ることのないように注意したいものです。
品質に対する組織の風土や考え方はすぐに変えることは難しいものの、
全く変えられないものではありません。
品質改善のために何か大きなことをしなければとおもう前に、
身近にできることから、愚直に実践していくことが、
企業の品質マインドを高めるきっかけになるのではないでしょうか。
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