2011年09月02日

品質のドミノ倒し

品質のドミノ倒し -品質管理研究所-


お客様からの信頼は、
長年の品質実績の積み重ねによって、
築きあげられるものです。

ひとたび大きな「品質問題」が発生すれば、
信頼は、容易にくずさるものです。

失ってからではとりかえしがつきません。

まさに、品質の「ドミノ倒し」です。

品質のドミノ倒し


ドミノは、集中力や忍耐を要し、多くの時間をかけ、
ひとつひとつ丁寧にならべていく根気のいる作業が必要です。

誤って倒してしまえば、これまでにかけた時間とは比べ物にならないぐらい
短時間で、あっという間に倒れてしまいます。



製品でも、品質の高い製品を作り上げるために、
設計や製造で細心の注意をはらい、実績をつみあげていきますが、

ある品質問題がきっかけとなり、
これまでの長い取引実績に裏づけられた信頼が、
一瞬のうちにして、崩壊することもあります。


ひとつの問題が、取り返しのつかない大きな品質問題へと発展し、
最悪、問題が解決できなければ、取引停止せざるを得ない場合もあるでしょう。

また、取引停止にならずとも、より厳しい目で、製品をみられ、
今まで以上に、品質に対する取り組み方や企業としての姿勢まで問われることになるでしょう。

一般の製品であれば、そのブランドの製品を
二度と購入したくないとさえ思うこともあるでしょう。

品質のよさで、お客様の信頼を築くのは難しい反面、
品質の悪さで、お客様の信頼を失うのは、ドミノの倒しのように一瞬である

ことを忘れてはなりません


ドミノのように、誤ってたおしてしまうリスクを認識し、

きちんと歯止めをいれて、問題の拡大防止を未然に図り、
すぐにドミノを立て直して、改善を図ることが求められます。


ものづくりでは、その歯止めや立て直しのために、

第三者的な客観的立場である品質・CS部門による
下記のような取り組みを実施することがおすすめです。



@設計品質- 設計審査(DR)
 製品を企画、開発、調達、生産、販売、サービスという一連の流れを掌握し、
製品の設計上の品質に反映することで、最終的なお客様での使用品質向上につなげ、
品質の高い製品をつくりこむことができます。

 製品の開発の節目ごとに課題をクリアしなければ、次のステップに進めないことから、
明確にされた残課題をみなで共有し、解決していくことが可能となります。


A生産品質- 工程パトロール 
 品質メンバーが、製造現場の仕掛品や作業状況を一定頻度でチェックし、
製品をつくるプロセスでの異常を第三者的にチェックします。

特に品質メンバーの工程確認ににもまして、経営者が、鋭い目を光らせ、
トップ自らが、現場を回り、チェックすれば、どれほどの効果があるでしょうか。

もちろん、ものづくりの品質管理の基本は、
生産者が品質をつくりこみ、保証する自工程完結の発想が重要ですが、
鋭い工程チェックは、現場の人の意識にはたらきかける良い起爆剤になることでしょう。

品質のドミノ倒し


B出荷品質- 出荷抜き取り検査 
 品質メンバーが、一旦、出荷梱包された製品を自由に(無作為に)抜き取り、
製造の工程検査とは別に抜取検査を実施し、製品の品質を第三者的にチェックします。

第三者検査による現場への緊張感をあたえて、製造品質向上につなげることはもちろん、
お客様への製品保証を客観的に行うことができるメリットもあります。


C市場品質- 不良品の現物回収から現物の良品確認へ 
 市場での不良を迅速に、製品品質向上につなげるために、不良発生現場へすぐに訪問し、
現物をすぐに回収・分析し、改善に結びつけることが必要です。

 優秀な企業の場合では、不良がでていなくても、現場に直接いき、
お客様の現場の要望などの生の声をひろいあげようとします。

 問題がおきて、関係が悪いときに訪問するのではなく、
製品品質が良いときにこそ訪問し、しっかりとコミュニケーションをとることが求められます。

品質のドミノ倒し


Dサービス品質- フィードバックからフィードフォワードへ
 サービス品質は、お客様との接点でうまれます。

問題が発生する可能性があれば、問題をお客様へ伝えるフィーフォワードが必要です。

お客様のところで問題が起きてから、
製品改善のためにフィードバックすることももちろん必要ですが、
問題が起きる前に未然に対応することを一番に考えなければなりません。

 自動車のリコールのように、問題が発生することがわかった場合は、
事前にお客様へ説明し、改善対応を図る真摯な姿勢こそが、企業の信頼につながるはずです。

問題をかかえたときこそ、人と同じように、
企業としての正直さと行動が求められるのではないでしょうか。



今回は、「品質のドミノ倒し」について、ご紹介しました。

失ってはじめてきづかされやすい信頼、
その信頼を維持するために、どのような品質取り組みが必要か、
あらためて考えるきっかけになれば、うれしい限りです。


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posted by かおる at 21:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 品質不良
この記事へのコメント
ご無沙汰です。
かおるさん。

24日から中国に行っていました。
昨日、帰国したのですが、帰国前日に潰れるくらい、酒を飲まされました。
未だに胃が痛いです。
飲んでるときは「日中友好〜♪」とか、言いながら飲んでいたのに・・・。

さて、品質のドミノ倒し・・・、良い表現ですね。
まさにその通りです。
信頼関係を築くのは時間が掛かるし、大変だけど、失うのは本当に一瞬ですよね。
それでも見捨てずに付き合ってくれる顧客は、本当に大切にしたいものです。
今度、この言葉を使ってみます。
流石、品質管理研究所、ためになります。
Posted by QA課代 at 2011年09月02日 21:48
QA課代さま

こんばんは、
品質管理研究所 かおるです。

中国へ長期訪問されていたのですね。

お酒によるアルコール消毒もときには、必要ですよね(笑)。

わたしも、しばらくお客様のところを訪問し、
改めていろいろなことに気づかさて頂く毎日をすごさせていただいています。

品質のドミノ倒しで、

大切なお客様の期待をうらぎらないような
品質の高い製品をつくっていきたいものです。

Posted by 品質管理研究所 かおる at 2011年09月02日 22:36
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