2011年07月03日

歩留まり改善とは?

歩留まり改善とは? -品質管理研究所-


品質不良を改善するための
重要な指標に「歩留まり」があります。

今回は、大切な「歩留まり」の考え方についてご紹介しますひらめき


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(1)歩留まりとは?
(2)歩留まりが高いとは?
(3)歩留まりの把握
(4)歩留まり目標の設定
(5)歩留まりの改善


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(1)歩留まりとは?

「歩留まり」とは、生産されたすべての製品に対して、
良品として、お客さんに出荷される製品の比率です。


■ 歩留まり(%)=良品数 / 生産数×100

「不良として、出荷できないものを除いた製品の比率」と考えることもでき、


■ 歩留まり(%)=(生産数−不良数)/ 生産数×100

と、算出することもできますね。

簡単に言えば、
歩留まりが高ければ、不良がすくなくてよいイメージが想像できますね。

また、不良率との関係から、

■ 歩留まり(%)+不良率(%)=100(%)
■ 良品率 (%)+不良率(%)=100(%)


と、算出することもできます。


歩留まりと品質改善


海外企業では、歩留まりは、「 Yield 」という表現が用いられ、
品質レポートなどで確認されたことがある方も多いのではないでしょうか。

「歩留まり」は、生産部門における成果指標として、
世界中の企業で活用されている、いわばものづくりの基本指標です。


歩留まりが低ければ、ロスも大きくなり、製品原価も上がるため、

歩留まりを現場の状態を管理する指標として、
リアルタイムに管理し、改善に活用している企業も多くあります。

まさに、歩留りは、製造現場の健康状態を知るバロメータですね。


(2)歩留まりが高いとは?
一般的に、「歩留まりが高い」とは、
不良品が少なく、生産が安定した良い状態を意味します


たとえば、高い品質基準をもっている企業においては、

歩留まりが高いほど、
不良が少なく、品質が高い生産工程であり、

歩留まりが低いほど、
不良が多く、品質改善が必要な生産工程ということになります。

しかし、製品の品質は、変わらないまま、
品質基準だけが、低く設定されたら、どうでしょうか。

粗悪な製品でも、低い品質基準範囲内で良品扱いとなり、
歩留まりが高くなってしまいます。

つまり、必ずしも、「歩留まりが高い=品質が高い」ではないということを理解しておく必要があります。

「歩留まりが高い=品質が高い」となるためには、
品質基準が、妥当であることが前提条件となっていることを忘れてはなりません。

歩留まりと品質改善



製品の品質を監視する品質管理部門や購買部門の方は、
取引先や現場での工程歩留まりが上昇したときは、

たゆまぬ品質改善の努力によって歩留まりが上昇したものか、
それとも品質基準そのものがずれたり、ゆるく設定し直したことによって、
上昇したものかを見抜く視点も必要です


あまりに急激な歩留まり上昇は、
危険をはらんでいることを覚えておきましょう!


(3)歩留まりの把握
「歩留まり」は、「工程歩留まり」という表現でよく使用されます。

「工程歩留まり」の「工程」とは、
生産ライン上での材料の投入から
出荷検査、梱包、出荷までの一連の工程をさします。
QC工程図で確認される全工程ですね。

「工程歩留まり」を算出するためには、まず、
各工程での生産不良を、5W1Hで正しく記録をとることから始まります。

製品の不良が、

いつ(When)、
どこの工程で(Where)、
だれが(Who)、
どんな製品のどんな不良を (What)、
何個(How many)、
なぜ(Why)

発生させたか(発見したか)を記録していきます。

一般的に、不良の多くは、受入検査、工程内検査、出荷検査の
3種の検査工程を通じて、検出されますので、
この検査の結果を第一に見直すことがおすすめですね


もし、不良の集計が十分できていない場合は、現場の検査員さんなどに
この不良集計の目的や意義をふくめ、不良の定義の仕方、記録の取り方
をしっかり教育しなおすことか大切です。

また、不良品と良品を明確にするために
不良置き場を明確にするなど、物理的な識別管理のルールをつくることも大切です。


歩留まりと品質改善


不良の情報を記録する方法や現物の保管識別方法が浸透し、
運用できるようになれば、あとは、期間を区切って、不良情報を集計し、分析していくだけですね。

まずは、不良モード別に発生数の多い順にならべて、
パレート図をつくって、重要な問題をみつけだしましょう。

不良の大半を占める問題児をみつけ、その不良モードに力点をおいて、
重点的に改善していくことで、効率よく改善を図れます。

わずかな改善の力で大きな成果を生む「重点指向」の考え方です。


品質データの集計は、統計的な知識やむずかしい理論を駆使するようなものではなく
Excelなどで数値を簡単にまとめるだけでできますので、

まずは、どんな不良がどれだけあるのか、感覚的にわかっている情報を
正確な定量的情報で取り直して、見直すことが大切ですね。


(4)歩留まり目標の設定

問題点をみつけて、改善することは、大切ですが、
どこまで何を改善するか、組織としての目標設定が必要ですね。

会社の上位方針から、トップダウンで、どこまでの改善が必要とされているか、
また、これからの改善努力でどれだけ歩留まり改善できそうかという現場視点から
現実離れしない現場のやる気を引き出す達成可能な挑戦目標の設定が必要です。

目標を設定するにあたっては、

特定の工程の、特定の不良モードに対して、「目標」と「期限」を設定し、
具体的に「だれ」がリーダーとなって、「どんな改善をすすめるか」を明確にして、
改善をすすめていくことが大切です。


歩留まりと品質改善


できそうにもないことへの過剰な期待とムリな目標設定は、

現場の疲弊と事実を隠したくなる風土をうみますので、
形骸化するような目標設定や進捗確認にならないように配慮が必要です。


(5)歩留まりの改善
歩留まりの改善を行うためには、品質保証に関わるメンバーが
問題点をみつけて、指摘、改善することは、大切です。

歩留まりと品質改善

しかし、多くの場合は、改善を行うのは現場の担当者になりますので、
指摘するよりも、自らで気づいてもらうようにするような働きかけが大切です。

特に、現場の工程リーダーなどに不良データの把握、集計をしてもらうことで、
不良の実態を自らで、理解してもらうようにし、
不良の改善プロセスを自覚、共有することが大切です。


不良の集計を品質保証部がおこなっても、工程リーダーがおこなっても
得られる不良の分析結果は同じかもしれませんが、

工程リーダーが自ら加わって取り組んでいることで
その後の工程での改善の取り組みには、明確な違いがあらわれることでしょう。

人から言われて、問題を改善するのと、
自分で問題を把握し、改善するのでは、
課題にとりくむときのやる気はぜんぜん違います。

歩留まり改善の結果が大切なことはもちろんですが、
改善プロセスへの参画を促すための心配りも大切にしたいものです。

歩留まりと品質改善


また、実際に不良を改善していくためには、

不良発生率の情報から、発生率の高い不良モードに着目し、
どこの工程以降で発生しているかを確認する必要があります。

まずは、検査工程から受入工程に向かってさかのぼって歩き、
どこの工程でどのような理由で不良品が生じているかを探っていきます。

すこしでも多く、現場で不良と対話してみましょう。
同じ場所にたって、5分、10分、20分と立って、定点観察していれば、
自ずと不良の声がきこえてくるでしょう。


さらに、突発的な原因を追究するためには、あわせて、
過去に発生した不良状況の時系列データと設備管理記録の時系列データを比較したり、
引継ぎ書などを参考にして、不良発生時の状況をチェックすることも大切ですね。

このような方法で、現場の不良発生工程を明確にし、
その不良の発生メカニズムも明らかになれば、自ずと対策も明確になるはずです。

不良の発生メカニズムが明らかな状態とは、
「不良を再現できる」という状態です。


どんな条件でどんな手順で行えば、同じモードの不良が発生するということを
可能な範囲で、再現試験を行い、きちんと追及することが大切です。

実際には、生産設備が稼動している中、再現試験、検証を行うことが難しいことも
多いですが、ひとつひとつの不良の芽をつむためには、不良を再現して理解し、
二度と再発させない徹底した姿勢がかかせません。


原因の追究こそが、対策の手だてとなる重要な改善プロセスであることを
肝に銘じて、歩留まりを改善していきましょう!



今回は、「歩留り改善」についてご紹介しましたひらめき

「品質向上は終わりがない」とよくいわれますが、
費用対効果の高い品質改善取り組みのヒントになれば、うれしい限りです。


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posted by かおる at 20:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 歩留まり改善
この記事へのコメント
こんばんは、かおるさん

中国から帰ってきました。
初めての中国でしたが、思ってたより良い所でした。
毎晩、飲み歩いて久しぶりに記憶が飛びました。
現地の人は本当に強いですね。


さて、歩留り改善は工場の永遠のテーマですよね。
うちの会社は何故か受注数量と歩留りが比例関係なんです。
受注数量が減れば、歩留りも下がり、増えれば、その逆という変な会社です。
常に高歩留りでありたいのですが、中々うまくいきませんね。
Posted by QA課代 at 2011年07月05日 21:48
QA課代さん

こんばんは、品質管理研究所 かおるです。

中国での監査の対応とお酒の対応
無事乗り越えられたようですね。

少量生産による歩留り低下は、
少し気になる傾向ですね。

工程の改善ポイントが、潜んでいそうですね!



Posted by 品質管理研究所 かおる at 2011年07月05日 22:49
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