2011年05月17日

品質不良と検査時間

品質不良と検査時間 -品質管理研究所-


製品の品質状況を把握するために検査を実施し、
不良の流出を未然に防ぐことができます。


しかし、実際には、お客様に不良が流出し、問題を起こしてしまうことがあります。

検査もれが起こる要因をヒューマンエラーとして、一言で片付けるのは簡単ですが、
きちんと原因を追究して、対策をとらなければ、
人間のミスは、繰り返され、再発してしまいます。

多くの場合、対策は、朝礼などで、不良情報を共有し、
検査員全員に注意を喚起し、再教育するという対応になりがちです。

時間がたてば、また、再発するような改善は、十分ではありません。


実際に不良の流出原因を追究していくと、
検査で見逃しがおきる要因として多いのが、『検査の時間に関わる問題』です。


急な増産や変更が発生すると、生産が集中し、検査時間が短くなりやすくなります。
製品ひとつ当たりの検査時間が十分に確保されずに、
検査不足という時間『量』の不足が問題をひきおこすことがあります。


時間管理と品質検査

さまざまなお客様の要望にこたえるために、
一生懸命増産する中で、品質をおとしてはもちろん意味がありませんので、
検査工程では、きちんと「検査時間」を規定して、管理することがもとめられます。

また、連続して生産をつづけていくと、
作業能力の向上と現場の工夫により、工程ごとの作業スピードが上昇し、
ボトルネック工程に依存したタクトタイムで生産され、
最終検査工程の時間が短縮化されていくことがあります。

そのタクトタイムの改善の努力とともに、検査時間も短縮されていきやすいため、
適切な検査をするための時間が十分確保できているか、見直してみることが大切です。

検査員の熟練度向上による作業スピードアップよりも、
生産数上昇に伴う製品の流動スピードがあがると、受身的な検査になるので注意が必要です。


また、検査になれない新人検査員の場合は、

ベテラン検査員と一緒に検査して、現物で基準を理解して、作業教育を行いますが、
独り立ちした後は一定期間、検査時間を多く設定して、不良を絶対に流出させないように、
しっかりとモノを見る目を養っていくなどの対応も実務では大切なことです。


カップラーメンをおいしく食べるために、お湯をいれてから、3分間待つように、
十分な検査時間を確保したいですね!


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posted by かおる at 07:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 品質検査
この記事へのコメント
初めまして、食品加工ラインの現場で下取りの仕事をしています。
複数の要因が絡んで検査の仕事に疲弊し、「品質とは何ぞや?」とネットを彷徨っている内に当サイトにたどり着きました。
現場でよく発生するトラブル&対処法がわかりやすく書かれており、仕事へのモチベーション上げや勉強になります。

包装不良のリペア作業・ルールの厳罰化に伴う書類チェック増加で検査時間の圧迫に危機を感じています。
やるべき過程が増えても生産スピードが変わらない現場なので、いつ異物混入を見逃してしまうか不安で堪りません。
上司もルールさえ守れば問題ない、問題が出たらルールを増やすという考え方なので頭打ちです…。
Posted by らむ at 2016年02月24日 10:55
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