品質では、目に見えるものに注意がはらわれやすく、
見えにくいプロセスなどで問題がおきやすいものです。
製品の品質では、
見えやすいハードと、見えにくいソフトの品質に分解することができます。
ハードの品質は、実態のあるモノとして、管理しやすいですが、
ソフトの品質は、モノのように目に見えにくく、さまざまな要因で
発生するバグ(Bug:ソフトの不具合)とのせめぎ合いになります。
「バクの発生しないソフトはない」といわれるほどです。
ソフトウェハは、製品に組み込むひとつのプログラムを作り上げるために、
多くのIT技術者が関わり、技術者自身ひとりひとりの技術スキルに頼る面が、
ハードに比べて大きく、品質を作りこむのが、難しい測面があります。
ですから、IT技術者ひとりひとりに
ソフトウェアの品質についての考え方を浸透させ、
品質を維持向上させることは、企業にとっての課題ともいえるのではないでしょうか。
そんなソフトウェアの品質教育について、企業でも
ソフトウェア品質技術者資格認定制度を活用することもできると思いますので、
以下に詳細をご紹介させていただきます!
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■ ソフトウェア品質技術者資格について

【主催】 財団法人 日本科学技術連盟
【概要】 ソフトウェア品質技術者とは?
品質保証部にかぎらず、すべてのソフトウェア技術者が、
品質技術を身につけ、実践してソフトウェア品質を向上させることを目的とし、
ソフトウェアの品質向上に関わる包括的な知識を体系的に学習し、
ソフトウェアの品質力を有している人材が、ソフトウェア品質技術者ですね。
【範囲】 出題内容は、
「ソフトウェア品質 知識体系ガイド SQuBOK Guide」をベースとして、
ソフトウェア品質全般に関する知識を問う内容です。
※「試験範囲」と「サンプル問題」は、こちらをどうぞ
【参考書】 ソフトウェア品質技術者資格認定で紹介されている参考図書(2011年5月7日時点)
<初級/中級 主参考図書>
@ソフトウェア品質知識体系ガイド―SQuBOK Guide―
著者 SQuBOK策定部会編(ISBN 978-4-274-50162-3)
<初級/中級 副参考図書>
Aソフトウェア品質保証入門―高品質を実現する考え方とマネジメントの要点
著者/訳者名 保田勝通/著 奈良隆正/著(ISBN:978-4-8171-9263-9)
【試験】 試験は、初級(60分)、中級(120分)、上級の3段階により構成されていて、
初級は5月と11月、中級は11月に定期的に実施される予定で、
上級試験は、今後、新設予定のようですね。
【合格率】 2008年より始まった若い試験で、2011年5月現在で、
中級ソフトウェア品質技術者 合格者14名(合格率19.7%)、
初級ソフトウェア品質技術者 合格者524名(合格率30.2%〜53.5%)
となっています。まだまだ受験者も少なく、毎回の受験者数が200名〜400名と
これから浸透していくことが期待される試験ですね。
【申込】 受験申込後、申込書が送付され、試験費用を振り込み後、
実施要領と受験票が送付されるといった手続きになっています。

※「試験までの流れ」はこちらをどうぞ
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※出典HP ソフトウェア品質技術認定 日本科学技術連盟
【関連記事】
・品質管理検定(QC検定)とは?
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【品質資格の最新記事】
かおるさんのGWは自然との戯れですか。
何か、大人の休日の過ごし方ですね。
私は時間とお金の使い方が下手なので、毎回、微妙な休日になっています。
製品品質も大事ですが、自分の休日品質も向上しなければ・・・と思いました。
さて、「ソフトウェア品質技術者資格認定制度」ですか。
これは例えばゲームとかも対象になるんですか?
IT関係の品質と言えば、ゲームのバグ探しです。
大学生などのアルバイトを使って、ゲーム中に色々な操作をして、バグを探し出すというのをTVで見たことがあります。
本当に地道な作業だなと思いました。
昔を振り返れば、ファミコンのソフトなどはバグがあるのが当たり前(逆にバグを探して遊んでたような)でしたからね。
それと比べれば、ゲームソフトの品質はかなり上がったと思います。
今後、こういう資格が求められる時代が来るのかもしれませんね。
この資格の認知度と有用性次第とは思いますけど・・・。
こんにちは
品質管理研究所 かおるです。
いつもお返事ありがとうございます。
ソフトウェア品質技術者は、
受験者数が年々ふえているわけではなく、
一定程度の知識を確認するための
手段として活用するのがよいかもしれませんね。
ITでは、基本情報技術者など有名な国家資格が
多くあるため、第三者に対しての証明という意味では、おのずと、認知度の高い資格を取得する技術者の方が多くなるのかもしれませんね。
ゲームの世界でもバグ探しのため、
専門のバグ探し会社も海外にあるようですし、
日本だけでなく、
海外にそんな検査機構
を部分的に移転することができる点が、
モノとは違う点かもしれませんね。