お客さんに製品を安心して長期間使用していただくためには、
製品の信頼性を事前に評価することが欠かせません。
信頼性試験を通じて、問題となるポイントの多くは、
部品や材料そのものではなく、
複数の部材を組み合わせたときの『接続部』です。

■ 製品の接点での問題点について
複数の部材を接続する際には、
はんだ付け、熔接、かしめ接続、接着、コネクター接続、ネジしめ など、
接続・接合技術が用いられます。
接続部分では、異なる材料が接触し、
市場の使用環境条件と使用負荷ストレスによって、
部材の劣化、変形、変質などを引き起こします。
このような接続点は、
企画、設計、生産上で、特に注意をすべきポイントとなります。
このような材料の接点での問題点は、材料にかぎったことではありません。
企業でのものづくりをする組織の接点についても
まさに同じことがあてはまります

■ 組織における接点とは?
・部門間の接点
・本社と製造工場との接点
・最終製品製造企業と取引先との部材メーカーさんの接点
・社員と協力会社さんと派遣社員さんとパートさんの接点
・企業と市場のお客さんとの接点 など

■ 組織での接点の問題とは?
組織の接点で起こる問題の原因はなんでしょうか?
組織をまたいでやりとりされるものは、何か?
それは、『情報』です。

ひとからひとへデータをたくさん送ることができますが、
受け手が、その内容を十分に理解され、
行動にうつすことに活用されなければ、単なるデータの蓄積にしかなりません。
大切なことは、単なるデータではなく、
きちんとした付加価値のある情報を送り、相手のレベルにあわせて伝えて、
理解していただくことではないでしょうか。

情報は、情報の送り手の送信量ではなく、
受け取り手の受信量を最大化する努力をしなければなりません。
組織での問題は、『情報の非対称性』が、
さまざまな問題をひきおこしていることが多いように思います。
組織間でもっている情報の格差によって、
十分なコミュニケーションが、不足(量)していたり、
伝えるべき情報(質)が不足していることによって、
うまれている「すれちがい」が多いのではないでしょうか。
製品の接点や組織の『接点』は、
問題が発生しやすい重要なポイントですので、
問題を未然に防ぐために、『接点』には、
特に注意をしていただきたいところですね

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