(2011年3月14日) 品質管理研究所
2011年3月3日に工場監査のため、中国の深圳(しんせん)市を訪問しました。
深圳(Shenzhen)は、中国の広東省にある海沿いの都市です。
今回は、深圳宝安国際空港ではなく、香港空港を経由しました。
深圳にいくためには、空港から直接フェリーでいくこともできるようですが、
今回は、空港からでる専用ワゴン(200元)でホテルまで移動しました。
香港から深圳へ入る際には、自動車に乗りながらのパスポート確認と
自動車の荷台をあけての荷物の簡易チェックなどがあります。
移動時のワゴンは、すごいスピードで後部座席はゆれるため
車酔いをしやすい方は、注意が窓を開けておくなど
少し注意が必要かもしれませんね。
今回宿泊したホテルは、深圳中油陽光大酒店です。
2泊させていただきましたが、居心地のよいたいへんきれいなホテルでした。
ホテルの隣には、日本料理屋さんもあり、
現地の日本企業の方もたくさんこられているようです。
やはり、日本人は、日本食が恋しくなるのでしょうね。
飲食店で働かれている若い現地の店員さんは、
日本語を一生懸命勉強されていて、
日本のお客さんの言葉を理解して、うまく対応されていていました。
必死に語学を勉強して、
現場で活用されている前向きな姿勢に元気をもらった気がします。
■ 今、日本の企業にたりないものは?
中国の製造業の企業でも、飲食店以上に、
語学が堪能な若い方がたくさんおられ、
わたしを含めた日本人の語学レベルには、危機感をおぼえますね

母国語である中国語、そして、英語、日本語と3ヶ国語を話せる方もおられます。
それも留学経験もなく、一生懸命、勉強して覚えているのですから
もっと、わたしたちも、日々学ぶべきことがあるのではないかときづかせてくれます。
日本にいては、気づきにくいことですが、
世界には、若い優秀な人材がおり、活躍していることを肌で感じることができます。
このような前向きで挑戦するような個人の姿勢は、
今の日本の安定した企業の社員には、かけているところかもしれません。
今日より明日、明日よりあさって、
わたしたちも何かひとつでも成長したいところです

■ 中国の日本料理屋 日本人店長さんのこだわり
深圳の日本料理屋さんの店長さんとお話をする機会もあり、
仕事に対するこだわりをおしえていただきました。
お店では、お刺身や揚げ物など、一般的な日本料理もありますが、
中には、ワニの揚げ物など、遊び心のあるおどろくべき料理もあります。
■ ワニの揚げ物!

■ 品質へのこだわり
ワニといえば、現地でもそんなに頻繁にたべられるものではないため
特に鮮度のよいものを提供することを大切にしているそうです。
すこしでもお客さんに喜んでもらうために、品質を重視し、
鮮度のよさを見分けるために、ワニを半身で購入し、
その切り口の鮮度を自分の目でみて、購入判断されているそうです。
製造行における、いわば、部材の受入検査のようなものですね

■ 品位へのこだわり
食材にこだわりがあることもちろん、
器から、料理を楽しんでもらいたいということで、
日本に定期的にかえって、食器やもるかごなどを調達しにいくそうです。
日本にあるような食器やかごなどは、中国でさがしてもうまくみつけられず、
結果として、日本のものになってしまっているということです。
お客様に少しでも喜んでもらうために、
見た目の品位も非常に大切にされており、
わたしたちのものづくりにおいても、見習うところがあるのではないかときづかされます。
『何年いても、中国語はしゃべれないんだよ!』と謙遜する店長さんの
日本食へのこだわりと、おもてなしの心がはしはしに感じられ、
異国の地で、ほっとする幸せな時間をすごすことができました。
これから、世界の国々を訪問する際は、現地の料理をあじわうことはもちろん、
食材そのもの品質、食器や盛り付けなどの品位など
見えにくいこだわりにも注目してたのしむとともに、
わたしたちのものづくりにおきかえて、
かけている考えや取り組みを学び取りたいところです。
異国の地を訪問させていただくと、さまざまな方に出会い
いつもさまざまなことを教えていただけます。
この一期一会の大切な出会いは、
この工場監査の旅におけるご褒美といってもよいかもしれませんね

今後もちょこっと気づいた点をみなさんにご紹介できればうれしい限りです。