日本品質管理学会元会長の飯塚悦功さん(東京大学大学院教授)の
おもしろい品質思想についての学習映像をご紹介させていただきます。
品質管理というと手法に意識がいきがちですが、
その根本にある『品質の思想』を理解することが大切です。
品質に関わるみなさんのお役にたつ内容が盛りだくさんです

@ 飯塚悦功氏 講義その1「統計的手法より予測が重要だ」
yusakunakaoさん Youtube
統計的手法をまなぶことはもちろん大切ですが、
その手法を活用することの大切さを説明されています。
よい手法は、現場で活用される手法、
ツールにおぼれることなく、ツールを使いこなし、役立てる視点はやはり必要ですね。
A飯塚悦功氏 講義その2「支援技術もバカにできないぞ」
yusakunakaoさん Youtube
ある分野の知識や技術は重要ですが、
それをうまく使いこなす考え方も大切です。
問題を解決するために必要な予測を可能にするのは、
多くの経験を抽象化して、
必要なときに特定の分野での知識や技術をあてはめ、
原理、原則をもとに考えるということなのでしょう。
そうすれば、おのずと本質にたどりつくことできるということですね。
B 飯塚悦功氏 講義その3 「お客様志向は目的志向」
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『目的指向』
どんな目的でやるのか?
目的を達成するためにはどうすればよいのか?
よいものをつくりたければ、お客様を考え、
良いものを構成する因果関係に目を向け、
要因を理解し、ものごとの『本質』を
みつめることが大切ですね。
C 飯塚悦功氏 講義その4 「システム解析工学での関心事」
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ソフトウェアとハードウェア(製品)の品質管理の違いと難しさについて、語られています。
ソフトウェアが、3次元の物理的な次元をこえて自由に設計できるだけでなく、
複雑な相互の関係性によってなりたち、わずかなミスにより機能しなくなるむずかしさ
があることを指摘されていますね。
目に見えない対象を見出すことは、本当にむずかしいものですが、
それが品質管理のきもともいえるかもしれませんね。
D 飯塚悦功氏 講義その5 「予測を導くABC構造」 yusakunakaoさん YouTube
人に蓄積された過去の不良経験(事例)は、体験した人だけでなく、
これから設計や生産、サービスを行う後進の仲間にもうまくひきつぐことが大切です。
個人知ではなく、組織知として蓄積し、
不良を再発させない考え方、予測ができる方法を活用することが大切ですね。
E 飯塚悦功氏 講義その6 「デキル技術者の頭の中」
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ものづくりにかぎらず、『営業は、科学である』というおもしろいフレーズがでてきます。
さまざまな経験から法則を抽出して、知識にもとづき、予測することは、どんなことにも
役立ちますね。
F 飯塚悦功氏 講義その7 「FMEAってスゴイ!」
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わたしたちは、品質管理のためにさまざまな手法をつかい、
品質を維持向上させており、ツールに頼る部分が多くありますが、
問題を解決するような『手法論』におぼれることなく、
『本質』をみぬくことの大切さについて説明されていますね!
・いろいろな手法があるなかで、そのままやるのではなく、
どういうところを上手にできるようにしてくれるのかを考えること。
・その手法が、人間がものごとを考えるとき、どういうところを刺激して、
どんな風に思考能力を上げてくれるのか
という、『手法や仕組みとの正しい付き合いかた』について、
大切な考えを説明されています。納得ですね。
※FMEAとは?
FMEA(Failure Mode and Effect Analysis)とは、製品設計や工程設計時に、
さまざまな故障をひきおこす恐れのある潜在的な問題を的確に見出し、未然に防ぐ手法です。
本質にたどりつく優れた手法として紹介されていますね。
G 飯塚悦功氏 講義その8 「設計の不具合は、ほぼ予測できる」
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FTAは、問題が発生したあとに整理する手法としては有効ですが、
問題を未然に防ぐためにつかうのであれば、
ボトムアップ的な思考方法であるFMEAが活用しやすいことを説明されていますね。
H 飯塚悦功氏 講義その9 「医療に品質管理の手法導入」
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医療の分野に品質管理の手法を適用して、安全安心な医療社会を
実現しようとする取り組みについて説明されていますね。
製造現場で培われた品質の考え方も、他のサービス分野などに適用すれば、
全く新しい概念の導入になるでしょうし、大きな変革(イノベーション)になるのでしょう。
ただ、同じ思想や手法をそのまま導入するだけでは、うまくなじみませんので、
そのための適したやり方を考えることが、やはり大切ですね。
I飯塚悦功氏 講義その10 「設備のトラブル防止・保全設計」
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安定した生産を可能にする設備設計、保守、保全の重要性について説明されています。
J 飯塚悦功氏 講義その11 「ソフトウェアの産業競争力向上論」
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ソフトウェアのように見えないものを扱う難しさを指摘されており、
目に見える人間に着目して、マネジメントを向上させることも考えられていますね。
K 飯塚悦功氏 講義その12 「ISOとシステム解析工学」
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うわべだけのシステムがあっても、中身(本質)がない状態を
『ピーマン』ということばで、おもしろく表現されています。
ISO9001のシステム、仕組み、手順を賢く使いこなす中身がなければ
なりませんね。
L 飯塚悦功氏 講義その13 「品質の本質は『目的志向』だ」
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『品質思考』は、『目的思考』、
目的は、お客様を満足させることであり、
自己の内的な基準ではなく、お客様目線の外的な基準で考えることが大切ということですね。
M 飯塚悦功氏 講義その14 「Q-Japan構想の三本柱」
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品質管理手法を、製造業以外の他のサービス分野で適用するときのむずかしさ、
医療分野への応用について説明されています。
N 飯塚悦功氏 講義その15(最終回) 「私の課題」
yusakunakaoさん YouTube
『本当に正しい目的を達成する』
『正しい目的、ねらいを設定する』
ことの大切さについて重要視されていますね。
経営の大家ドラッカーさんも同じことをいわれています。
さまざまな品質の考え方を理解することで、
さまざまな事象の『本質を見抜く力』がみにつきそうですね!
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