2011年01月10日

試験データはうそをつく?

試験データはうそをつく? - 品質管理研究所 -

わたしたちは日々いろいろな意思決定をして、
仕事をすすめていきます。

その中で特定のデータを確認して、
さまざまな基準に基づき意思決定を行うことになります。

データには、言語データと数値データがありますが、
特に、比較が可能な定量的にあらわされる数値データが活用されることが多いでしょう。

逆に、数値は、定性的な言語データと違い、はっきり比較できる形でみえますので、
あたかも正しくみえてしまうことがあるので、注意が必要ともいえます。


今回は、『試験データの信憑性』 について考えてみます。


製造業においては、新規の取引を検討する際に、取引を検討する企業さんから、
企業側で確認された品質試験データの開示をうけます。

そのときに提供される品質試験データは、どのような試験設備によって測定したか、
また、どのような方法で測定されたデータかによって、評価結果が大きくかわってしまいます。

データだけを鵜呑みにしていては、そのデータの数値の妥当性を知ることはできません。
たとえば、JISなどの標準化された試験方法で測定されていたとしてもまだ、安心してはいけません。

その試験サンプルの作り方によっても、データの値が変化しますし、
データの値にバラツキを与える要因について、十分確認できていない状態では、
信頼のないデータといってよいでしょう。

ですから、試験データを企業さんと確認する際には、
以下のような基本データをしっかりと確認しておくことが必要です。


【試験データの信憑性を高めるための取り組み】

@試験サンプルの製造情報(試作機、量産機など)・保管情報(保管状況、保管期間など)
・試験サンプルをつくる機械が、実際の試作機か量産機かによっても試験サンプルの特性がかわりますので、今後量産に入ったときのためにも製造情報は、しっかり確認しましょう。

A写真や図入りの試験サンプル作成方法
・試験サンプルの作成方法によって、試験データのばらつきが大きくかわりますので、写真や図を。

B写真や図入りの試験方法
・試験の測定方法は、仕様書の中で明記する項目でもあり、基本的には、JISなどの標準測定を実施することを推奨するとともに、自社の独自の測定方法については、詳細を確認することが大切です。

C試験で実測された生データ・グラフ
・特に、試験方法が同じ場合であっても、波形データの読み位置(データの平均値、Max値、特定の場所)がちがうことにより、大きな違いがでますので注意が必要です。
・また、同じ試験サンプルを企業さんと自社の検査設備で同一評価(クロスチェック)し、そのレベルの違いを認識する地道な作業も有効です。

D試験によって使用された生試験サンプル
・百聞は一見にしかず、データとともに、試験サンプルや実測全データを実際に提出してもらうことも有効といえます。


最終的には、工場監査を通じて、試験現場にいって、検査設備を確認して、実際に現物を測定してもらい、現実を把握するのがやはりおすすめですね。


このように、企業さんが提出してくださる数値データには、おもわぬところでばらつきが生じており、思わぬ失敗をしてしまうことがありますので、注意していただければ、うれしい限りです。


『あたかも正しいと思える数字こそ一度疑ってみる』ことを大切にしてくださいね。

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posted by かおる at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 部材品質
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