2010年11月26日

お客様はだれですか?

お客様はだれですか?
(2010年11月26日)品質管理研究所


製品の品質は、なぜ必要なのでしょうか?

製品を購入したとき、うまくうごかなかったり、
新しいものなのに傷や汚れがあれば、やっぱりがっかりしてしまいますよね。

だから、お客様の立場にたって、作り手がしっかりとお客様を理解して、ものづくりをすることがなにより大切ですね。

では、いったい具体的に何をすればよいのでしょうか。


〜『お客さま』はだれか?〜

品質を決めるためには、お客様の目線で考えることが大切ですね。

そのためには、『お客様がだれであるか』をまず認識する必要があります。


製品を企画する段階でどんなお客様に買っていただくかは考えない企業はありませんね…。

しかし、実際、生産現場にはいると、毎日の生産活動や、歩留り、不良の改善などに追われ、残念ながら、お客様という意識から遠ざかりがちです。ですから、技術や生産や品質の部門の方の立場であっても、お客様の情報を共有し、常日頃から考えられるようにすることが必要です。

たとえば、サプライヤー(部品供給)であれば、自社の製品が組み込まれた最終製品の実物を置いたり、市場顧客での使用時の写真を掲示したりして、意識付けを積極的に実施している企業もあり、各社工夫をされています。

『どこの国(Place)の、どんな人(People)に、どんな価格(Price)でかってもらい、どんな使われ方(Process)をして、どんな効果(Profit)をもたらす製品(Product)としたいのか。』

そんなお客様の姿を、生産現場の社員さんにこそ理解してもらうことが大切ですね。

きちんと現場の社員さんが理解しているかどうか、を判断するために以下の簡単な質問をしてみるとよいでしょう。

『今、何の商品をつくっていますか?』 
『今、何の商品の検査をしていますか?』


商品のことすら知らないのであれば、最終のお客様のことなど知るはずもありません。

私が、日頃、工場監査をさせて頂く中で、この質問にうまく答えられる現場社員さんがいるサプライヤー企業は、しっかりした管理をしている傾向にあります。きちんと最終商品、お客様のことを理解して、目的を把握し、製造・検査しているのと、何も知らずにもくもくと製造・検査しているのでは、考え方やプロセスを重視する工場監査員にとっては、大きな違いです。
実施していることは同じでも、目的や動機付けを伴い行われる作業の質は、長期的にみれば、大きな差となって現れるでしょう。

あまりに当たり前のことで、当然知っていると思いがちですが、この質問こたえられない製造者、検査者が多くおられます。とくにパート社員さんや外製協力会社さんに助けていただいて製造されている企業さんでは、注意してみてくださいね。

品質を高めるために、むずかしい統計学を教育したり、シグマやCpkなどを使いこなせるようにする前に、やるべきことがないか、一度立ち止まって考えてみてくださいね。


簡単なことが当たり前にできることのむずかしさ、基本に立ちかえることの大切さを今一度考えるきっかけになればうれしい限りです。

posted by かおる at 22:13| Comment(4) | TrackBack(0) | 品質思想
この記事へのコメント
充実した内容をいつもありがとうございます。

『どこの国(Place)の、どんな人(People)に、どんな価格(Price)でかってもらい、どんな使われ方(Process)をして、どんな効果(Profit)をもたらす製品(Product)としたいのか。』

はかおるさんのオリジナルですか?グローバル化における顧客の認識をする際にとても有用な標語だと感じました。
Posted by shima at 2012年02月03日 12:01
Shimaさん

こんにちは、
品質管理研究所 かおるです。


製造現場にいるとつい、
わすれてしまいがちな基本的なお客様への考えを
わかりやすく理解するために、

6つPの頭文字で表現しましたが、
理解の手助けになれば、うれしい限りです。


マーケティングの分野では、

お客様を呼び込み、
お買い上げいただくために

下記の4Pを効果的に組み合わせる重要性が
よく紹介されています。

・Product(製品)
・Price(価格)
・Place(流通)
・Promotion(プロモーション)

非常にわかりやすい語呂あわせです。


同じように、
Shimaさんが認識されたように、
グローバル化の顧客認識として、

6Pは、

・Place(国)
・People(人)
・Price(価格)
・Product(製品)
・Process(使われ方)
・Profit(効果)

と覚えておくと、

業務で思い出すときにも、
有効な頭文字、標語になるかもしれませんね!


ある製品において、

日本では、静かなほうがよいとされるものが、
ある国では、動いている実感が必要なため、
ある程度音がする製品のほうが人気ということも
あります。

先入観にとらわれず、現地の国の方々の声に
耳を傾け、使われるみなさんの立場にたった
よい製品をつくりたいものですね。


品質管理研究所 かおる
Posted by 品質管理研究所 かおる at 2012年02月04日 18:56
6Pいいですね、活用させていただいてもよろしいですか?

いただいたコメントを読んで考えたのですが、「国」は領土ではなく本当は文化を考えたい。
逆転した価値をもつ文化・地域があるという意味で、例示いただいたとおりです。

また、「使われ方」は「意図した使われ方」「期間」という意味合いで考えたい。
意図した通りに使っていただかないと危険だったり、性能を保証できない場合や、どの程度の期間(休止期間も含む)で製品やサービスを使用する想定なのかといったことも考慮したいという意味合いです。

おっしゃっている通り、一度立ち止まって考える必要がある場合は多分に多くあると思います。
その際、立ち止まれば見えてくるものもあれば、顧客からの要求が変化(高度化)しており、なんとなく気付いているが、きっちり対応するには何をしたらよいのかわからないため、何のための検査なのか迷子になってしまっているケースもあり得るか、と感じました。

改めて考える際に、わかりやすいコンセプトで覚えやすい標語は重要だと感じています!
Posted by at 2012年02月08日 11:20
こんにちは、

品質管理研究所 かおるです。

6P について、

どうぞ、うまく活用頂ければ幸いです!

おっしゃるとおり、

Placeは、
文化という意味合いがしっくりきますね。

Processは、意図した使われ方として、
寿命や保証の概念をいれることは、GOODですね。

また、意地悪試験のように、
意図しない行動を予測して、
それでも耐えられる安全設計にする思想も大切ですね。


中国にいくと、

料理店で使われている回転の円卓を目にしますが、
円卓は、もともと中国由来のものではなく、

日本から発祥したものが、
中国に広がったとされています。


シンプルでほんとうに良いものを6Pに
あてはめると、

6Pの考え方の重要性やそれ以外の大切なことも
みえてくるのかもしれませんね。

Posted by 品質管理研究所 かおる at 2012年02月12日 21:52
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