〜品質管理研究所〜
11月1日〜30日は、品質月間といわれる、いわば製造業にとっての『品質祭り』です。

品質月間は、全社員の品質意識の高揚、品質レベルの維持向上をはかるために、1960年に創設されて、毎年11月に実施されている品質イベントです。
世界的にみれば、1989年から国連の提唱でワールドクオリティ・ディ(World Quality Day/11月の第2木曜日)が設定されているように11月は、品質強化の大切な月といえます。
毎年、品質月間委員会により品質月間テーマが掲げられており、
2010年の日本での第51回の品質月間テーマは、
『品質の原点にかえり先駆者の知恵に学ぶ』
Returning to the original point of Quality to learn from the wisdom of pioneers
です。
50年を迎えた節目をむかえ、Made in Japan の製品品質の高さを改めて見つめなおす原点回帰で、過去の知恵を活かして、品質の向上を目指すというテーマ内容ですね。
(財)日本科学技術連盟では、毎年品質月間にあわせて、品質標語や品質川柳を全国に募集して、品質を啓蒙する活動を促進されています。下記の日科技連のHPで、すばらしい品質標語やユーモアあふれるおもしろい品質川柳がたくさん掲載されているので一度ごらんになってみてください。
『ある〜ある〜、うちの会社でも』とおもうようなことが記載されていて、思わず共感してしまいます。短いことばの中に、品質に対する思いが凝縮されていますので、改めて、品質について、じっくり考える良い機会になるのではないでしょうか。
品質月間では、いったい、企業では、実際にどんなことをすればよいのでしょうか。
以下に、各社で実施されている内容をまとめてみましたので、参考になれば幸いです

【啓蒙活動】
@『品質月間の垂れ幕の掲示』
正門や外壁などに『品質月間の垂れ幕』を掲示して、社内外に対して品質の取り組みを啓蒙する。
A『Q旗の掲揚』による啓蒙(新日本石油)
『Q旗』を掲示、掲揚して、社内外に対して品質の取り組みを啓蒙する。
※品質に取組む姿勢や意欲を示すことを目的に、日本の日の丸をイメージして、(財)日本科学技術連盟、(財)日本規格協会等が中心となって作成したQC活動を啓蒙するマークです。
B社内の『品質標語』、『品質ポスター』募集、掲示、表彰による啓蒙
社内で、品質標語やポスターを募集して、品質について考えてもらうきっかけを提供し、その標語やポスターを掲示板や休憩室などみんなの目にとまる場所に掲示する。
CPCのパソコンの『スクリーンセーバーに品質川柳を流す』ことによる啓蒙
スクリーンセーバーの無償ダウンロードはこちらから(日科技連HP)
D 社長メーセージのHPでの掲示 (新日本石油)
社内外にむけて、自社の品質に対する取り組みをPRする。
E 品質全国テーマバッチをつけて意識強化 (旭産業株式会社)
全社員に統一バッチを配布し、つけて、品質意識を高める。
F 品質全国品質ワッペンをつけて意識強化(福島第一原子力発電所)
全社員に統一ワッペンを配布し、つけて、品質意識を高める。
【QC活動活性化イベント】
@社内のQC発表会の開催、表彰によるQC活動の活性化 QCサークル大会として、経営者が参画・評価して、活動を活性化させる。
A社外の品質優秀企業・品質管理推進者の功労者表彰
品質管理推進に携わっている協力企業・功労者の表彰。
B『私の品質宣言』の掲示による社内活性化 (株式会社ティエスイー)
従業員が個々に自分の業務に合った品質向上へ向けて宣言して、掲示する。
C品質講演会、発表会の開催
日頃外に出る機会がすくなく、『井の中の蛙』となりやすい社員に対して、社外の経営者、専門家からの独自の取り組みや考え方などを講演いただく。
D品質管理状況の総点検
品質管理業務の見直し、生産工程の再確認、協力会社への指導など品質にかかわる業務を再度総点検する機会にしている企業もあるようです。
品質月間の11月を基点として、測定設備の校正点検を忘れずに行う月として設定している企業もありますし、様々な取り組みを考えて活用することが必要ですね。
他にも各企業独自の取り組みをされているとおもいますので、
品質の向上に効果のある面白い独自の取り組みがあれば、これからもご紹介できればと思います

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