『ものづくり』の品質保証において大切なこととは何でしょうか。
それは、お客様に喜ばれるためのモノやしくみをつくり、品質を維持・改善し続けることですね。
『ものづくり』は、愛情こもった『料理』とよく似ています。
大切なことは、わたしたちの身近な『料理』がおしえてくれます。

料理(製品)をつくって、お客様を幸せにすることを想定してみましょう。
まず、料理をつくるとき何を考えるでしょうか。
料理(製品)として、何をつくるべきか、ということを考えてはいませんか?
それでは、ちょっと残念!ひとりよがりの料理づくりになってしまいますね。
まず、第一に考えるべきは、料理を食べてくれる『お客様』のことです。
大切なことは、これからつくる料理(製品)をどんな人に食べてほしいか(どんな人につかってもらいたいか)をきめて、その人が喜んでくれる料理をきめることです。
『恋人に喜ばれる料理』
『家族に喜ばれる料理』
『お子さんに喜ばれる料理』
『かぜひきさんに喜ばれる料理』… etc

喜ばれる料理は、たべてくれる相手で大きく違います。
料理を食べてくれるお客様を想定せずに、思い込みのままつくっても、
つくる料理自体があっていなければ、せっかくおいしい料理ができても、
喜んでもらえず、余してしまうことになります。
だからこそ、お客様が望むものを知る努力をおこたってはいけません。
料理を作る上では、食材(部品:Material)や調理方法(製造方法:Method)や
調理器具(製造設備:Machine)や調理人(製造者:Man)も重要ですが、
それ以上に、お客様が望むものが何であるかという基本、
これに忠実であることがなにより大切ではないでしょうか。
料理では、家族の好みや健康を考え、喜ばれる料理をつくっているというのに、
いったん製造業のものづくりになると、お客さんの好みが置き去りにされ、
作り手の思い込みで作られることが、現実にはよくあるのではないでしょうか。
見ているのは、お客さんではなく、他社の製品。
いかに、他社製品と違いをだすかという、スペックの差別化…。
ものづくりをするとき、この『料理』とかさねあわせて、
『お客様』が望むものを知ることがおろそかにならないように注意したいものですね。
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