2010年10月11日

品質保証の仕組みづくり

『品質保証の仕組みづくり』
(2010年10月11日)品質管理研究所

品質は、経営者の顔ともいわれます。
経営者の顔が汚されれば経営はなり行かなくなります。

近年、ニュースで報じられる賞味期限の偽装事件をはじめ、品質に関わる事件はあとを絶ちません。

品質に怠慢となった企業の行く末はご存知の通り、
お客様の信頼を失い、存続できなくなるほどのインパクトをもっています。

長い間、築きあげた企業の信頼が品質問題により、
一瞬にして崩壊するリスクを、経営者は今一度考える必要があるのではないでしょうか。


では、いったいどのような取り組みを通じて品質を高めていけばよいのでしょうか。
その基本的な方法について考えてみましょうひらめき

品質保証を企業で体系的に実施するためには、まず、
企業としての品質に対する考えを明確にし、それを企業の社員全員まで浸透させる必要があります。

品質目標

優れた野球チームなどでは、優れた指導者が、こども達に野球を教える前に、

挨拶や礼儀、支えてくれる家族への感謝をわすれないことなど、
スポーツの前にもっとも大切なことを先に教えているでしょう。

そして、こども達は、スポーツを通じて、学んだことを具体的に行動で示しているはずです。


まさに、企業でも同じことがいえるのではないでしょうか。

下記のような基本的な4つ流れに従って、
品質方針と品質目標を社員全員に浸透させていく方法について、以下でご紹介します。


<品質目標達成への流れ>

@品質方針の設定
A品質目標の設定
B各部門への品質目標への落とし込み
C各人員への各部の品質目標の落とし込み



4つの基本ステップについて考えていきましょう。


@品質方針の設定について
企業の経営理念、経営方針、行動方針にある企業のあるべき姿、
企業としてのポリシーやモットーに従い、品質方針を設定します。

時代の流れとともに、品質に対する顧客の要求事項も変化しますので、
顧客の要望に応えられるような品質方針になっているかを確認することも忘れてはなりません。


難しい言葉が羅列されているような品質方針は、社員が覚えられないこともあり、
シンプルな内容のスローガンと共に、詳細な説明を加えて工夫している企業もあります。


単なる言葉遊びの品質方針では、社内に徹底できませんので、

品質方針とは何か、品質方針をどのように活用する必要があるかという視点をもって、
品質方針を設定することが求められるのではないでしょうか。

もちろん、品質方針は、毎年ころころと変わるようなものでもありません。

経営者として、必ずまもるべき品質方針について、
年初などに明らかにして、社員に伝えて浸透させることが必要です。


きっちりとトップから品質に対する自社の考えとして、
社員に徹底することが求められるでしょう。

A品質目標の設定について 
品質方針に基づき、A具体的な品質目標を設定します。

ここでの注意点は、品質目標は、定量的な目標(数字の目標)を設定することです。

定性的な目標(あいまいなことばによる目標)で
改善効果が確認できない目標をたてると、具体的な活動の結果を評価できなくなり、
次の改善アクションに結びつけることが難しくなります。


B各部門への品質目標への落とし込みについて
会社の品質目標を達成するためには、品質に直接関係する
品質保証部や検査部だけで活動すれば、よいというものではありません。

製品を設計する設計部門、製品を現場でうみだす生産部門、
顧客の要求を明らかにする企画・営業部門、必要な人員を補強する人事部門、
設備や資材の費用を管理する経理部門などあらゆる部門の協力なくしては、
目標を達成することはできません。

つまり、品質目標を全社の各部門の具体的な活動目標へと落とし込む必要があるといえます。
この個別部門の目標を達成したとき、会社としての品質目標が達成できるような、
さらに詳細な目標設定をする必要があるということです。


たとえば、

■ 品質部門では、クレーム件数 前年度の20%ダウン
■ 生産部門では、生産歩留まり 99.995%以上確保
■ CS部門では、お客様からの電話待ち時間 20%ダウン   など

その部門の改善効果が現れる具体的な指標を用いて、
改善の有効性の確認ができるように設定することが大切となります。


C各人員への各部の品質目標の落とし込みについて
最終的に、各部門の品質目標を部門内の個別グループや各人員への活動目標に
具体的な活動として落とし込むことが必要です。

そのためには、半期に一度など業務計画書を各人作成し、上位部門目標をもとに、
その内容を達成するために必要な各グループと個人の活動目標を設定していきます。

その業務計画書は、進捗管理を実施するために、定期的に上長と確認して、
目標達成の妨げとなる問題点を確認するツールとして活用するとともに、
個人の業務評価書の役割もはたすことから、目標を達成できた場合は、
給与にも反映されるような仕組みもあれば、モチベーション向上にもつながることでしょう。

このような4段階の流れを実行すれば、会社の品質方針を各個人に展開し、
企業としての最重要の『品質』を達成していく仕組みの基礎が構築できます。

 

以下では、上記で説明した品質の方針展開について、
手軽に無料で学べるツールがありますので、ご紹介いたします。


科学技術振興機構の

Webラーニングプラザ〜技術者Web学習システム

です。ぜひアクセスしてみてください。納得の学習内容があると思います。

このWeb e-learningシステムは、技術者の継続的能力開発や再教育の支援を目的として、
科学技術振興機構が無料で提供する、技術者向けeラーニングサービスです。

_____________________________


品質管理〜品質計画について』(科学技術振興機構)


【概要】品質管理活動における品質計画の重要性や策定手段について理解する。


1 方針管理
2 目標と方策
3 品質を計画することの意味
4 目標と方策の明確化
5 品質目標の設定
6 市場調査と製品企画
7 製品設計と設計審査
8 品質計画の例
9 製品実現の計画
10 まとめ


自己診断テスト(1)
自己診断テスト(2)
自己診断テスト(3)
自己診断テスト(4)
自己診断テスト(5)
自己診断テスト(6)

______________________________


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歩留まり改善とは?
Fコストとは?
『品質管理の体系的学習について』
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『ものづくり』は、『料理づくり』と同じ?
お客様はだれですか?
後工程はお客様!
「工程で品質をつくりこむ」とは?
虫歯と品質不良の関係?
動画で学べる『品質思想』〜飯塚教授
品質管理研究所サイトマップ
posted by かおる at 11:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 品質保証
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